抗てんかん薬

1999-01-01 00:00 by kcrt

 

抗てんかん薬

一般名 略称 商品名 常用量1) T1/2(hr) 治療域2) 中毒域3) 副作用
フェノバルビタール phenobarbital PB フェノバール, ノーベルバール 2-5 40-96 12-25 40- 発疹, 過敏症, 集中力低下, 多動, 眠気
フェニトイン phenytoin PHT アレビアチン 5-8 10-24 5-20 25-4) 発疹, 催奇形性, 多毛, 歯肉増殖, 失調, 複視
フォスフェニトイン fosphenytoin5) (FOS) ホストイン - - - - -
バルプロ酸 valproate sodium VPA デパケン 15-30 7-12 50-100 - 肝障害, 膵炎, 食欲, 血小板減少
カルバマゼピン carbamazepine CBZ テグレトール 10-20 8-20 4-10 15- 発疹, 過敏症, 再生不良性貧血, 複視, 眼振, 一過性白血球減少
ゾニサミド zonisamide ZNS エクセグラン 4-10 45-60 10-30 40 発疹, 過敏症, 精神症状, ふらつき, 胃腸障害
ジアゼパム diazepam DZP セルシン, ホリゾン, ダイアップ 0.1-0.4 18-40 0.15-0.2 0.5- 白血球減少, 依存症, ふらつき, 喘鳴, 呼吸抑制, 興奮
クロナゼパム clonazepam CZP リボトリール 0.05-0.2 20-48 0.02-0.07 0.08- 依存症, ふらつき, 喘鳴, 多動, 不隠
エトスクシミド ethosuximide ESM ザロンチン 15-20 30-40 40-80 150- SLE, 過敏症, 胃腸障害, 白血球減少
アセタゾラミド acetazolamide AZA ダイアモックス 10-20 10-15 8-14 - 酸塩基平衡異常, 光過敏症, 口渇, 食思不振, 電解質異常

(堀田秀樹:てんかん 小児科診療, 62; 436-439, 1999. および 小児の薬の選び方・使い方)

  • 軽症胃腸炎に対するけいれん: CBZ 5mg/kg/dose
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  • VPA採血: 内服2時間後

ホスフェニトイン

  • ホストイン; Fos-PHT
  • 2歳以上
  • 22.5mg/kg/doseを3mg/kg/min(最大: 150mg/min)以下で緩徐静注
  • 75mg/mL
  • 代替薬:フェニトイン(アレビアチン) 15-20mg/kg/doseを1-2mg/kg/min.以下で緩徐静注
体重 投与方法
8kg ホストイン 2.4mL(=180mg) を、生食2.6mLと併せて合計5mLにし、時間40mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
10kg ホストイン 3mL(=225mg) を、生食2mLと併せて合計5mLにし、時間40mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
12kg ホストイン 3.6mL(=270mg) を、生食1.4mLと併せて合計5mLにし、時間40mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
14kg ホストイン 4.2mL(=315mg) を、生食0.8mLと併せて合計5mLにし、時間40mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
16kg ホストイン 4.8mL(=360mg) を、生食0.2mLと併せて合計5mLにし、時間40mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
18kg ホストイン 5.4mL(=405mg) を、生食4.6mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
20kg ホストイン 6mL(=450mg) を、生食4mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
22kg ホストイン 6.6mL(=495mg) を、生食3.4mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
24kg ホストイン 7.2mL(=540mg) を、生食2.8mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
26kg ホストイン 7.8mL(=585mg) を、生食2.2mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
28kg ホストイン 8.4mL(=630mg) を、生食1.6mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
30kg ホストイン 9mL(=675mg) を、生食1mLと併せて合計10mLにし、時間80mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
35kg ホストイン 10.5mL(=787.5mg) を、生食4.5mLと併せて合計15mLにし、時間120mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
40kg ホストイン 12mL(=900mg) を、生食3mLと併せて合計15mLにし、時間120mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
45kg ホストイン 13.5mL(=1012.5mg) を、生食1.5mLと併せて合計15mLにし、時間120mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
50kg ホストイン 15mL(=1125mg) を、生食5mLと併せて合計20mLにし、時間160mL/hrで投与 (7.5分で投与終了)
  • もしくは、fos-PTH 9mL + 21mLで溶解すると、ちょうど1mL/kg/doseとなる。それを、体重 x 8 mL/hrで投与する。

ロラゼパム

  • ロラピタ 2.0mg/mL
  • 生後3ヵ月以上の小児にはロラゼパムとして0.05mg/kg(最大4mg)を2mg/分を目安として緩徐に投与。必要に応じて同量を追加投与。
  • 10kg: 0.5mg = 0.25mLを緩徐に静注。

ラミクタール(ラモトリギン; LTG)

  • VPAと併用
    • 最初の2週間は0.15mg/kg/day 1x
    • 次の2週間は0.3mg/kg/day 1x
    • その後は1-2週間ごとに最大0.3mg/kgずつ増量
    • 維持量は
      • グルクロン酸抱合誘導薬 併用時: 1-5mg/kg/day 2x
      • グルクロン酸抱合誘導薬 非併用薬: 1-3mg/kg/day 2x
      • Max: 200mg/day
  • VPAと併用しない
    • グルクロン酸抱合誘導薬 併用時
      • 最初の2週間は0.6mg/kg/day 2x
      • 次の2週間は1.2mg/kg/day 2x
      • その後は1-2週間ごとに最大1.2mg/kgずつ漸増
      • 維持: 5-15mg/kg/day 2x, Max: 400mg
    • グルクロン酸抱合誘導薬 併用時
      • VPAとの併用に従う
  • 本剤のグルクロン酸抱合誘導薬: PHT, CBZ, PB, プリミドン
  • 非誘導薬: ZNS, GBP, TPM

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