抗ウィルス薬
アシクロビル・バラシクロビル
- アシクロビル(ACV) -> HSV1/2, VZV, CMV に効果あり
- HSV -> 活性が高い
- VZV -> まあまあ (HSVほどでないため、量を増やして投与する必要あり)
- CMV -> いまいち (ガンシクロビルを使用する)
- EBV -> 臨床的な適応なし
- HSVのアシクロビル耐性は普通は気にしなくて良い
-
HIV感染などの繰り返し治療を行なっている場合は耐性化(チミジンキナーゼ; TKの突然変異によることが多い)することも -> 耐性ウィルスはホスカルネットで治療
- 経口・点滴・局所薬(軟膏)がある
- ただし、局所薬(軟膏)はかなりの刺激作用がある
- 陰部ヘルペスの時に膣粘膜に使用すると刺激作用がきつい(らしい)ため、経口投与が推奨される
- 口唇ヘルペスには軟膏使用もOK。
- 副作用
- 大量投与で神経症状
- 腎臓に結晶が溜まって腎機能低下 → 点滴をスローに
バラシクロビル(VACV)
- アシクロビルは吸収が悪い
- 通常で20%程度、投与量を増やすとさらに吸収率が悪くなる
- バラシクロビルは吸収率が50%以上!
- ただし、重症で点滴投与の時は吸収率は関係ないのであまり差は出ない
単純ヘルペス(HSV)
- 皮膚・眼・口限局型 / 中枢神経型 / 全身型 に分類される
- ACV iv. 15mg/kg q8hr, PCRが陰性化するまで 1
陰部ヘルペス(HSV)
- 初発: ACV p.o. 400mg/dose x 3, 7-10days
- 再発: ACV p.o. 400mg/dose x 3, 5 days
もしくは、
- 初発: VACV p.o. 1000mg/dose x 2, 7-10days
-
再発: VACV p.o. 500mg/dose x 2, 3 days
- 再発とてもしやすい
- 皮膚症状の前に症状が出ることもこともあり
先天性サイトメガロウィルス感染症
- 臍帯血 IgM(+), ウィルス分離, PCRで診断する
- デノシン注(GCV) 4-6mg/kg q12hr div., for 6weeks (保険適応外) 2
- ヴェノグロブリンIH 50-150mg/kg q12hr div., for 5days CMV高力価なものを取り寄せ (保険適応外) 3
- 詳しくはTORCH 症候群参照
HIVの母からの出産
- 選択的帝王切開, 母乳禁止
- レトロビルシロップ 10mg/mL 8mg/kg 4x, 生後6週間まで (国内未発売) 4