アミノフィリン
- 気管支拡張作用を持ち、発作時の治療として有効
- 安全に使用出来る有効血中濃度域が狭く、かつ副作用発言の可能性がある濃度と近接している。
- 発作治療時のテオフィリン血中濃度は8-15ug/mLを目安とする。
- 血中濃度が18ug/mLを超えると、濃度依存性に副作用を発言する症例を増加する。
- 急速に血中濃度を上げることで有効濃度域でも頭痛や嘔気、嘔吐といった副作用を懸念する観点から外来での使用は減少している。
- 乳幼児では発熱時は血中濃度が<15ug/mLでも痙攣を誘発する可能性が指摘されており、2歳未満では外来での使用は控えるべきである。
- 投与量
- 肥満児は標準体重で計算すること。
- 血中濃度が分かっている場合(2才以上)
- テオフィリンの拡散容量は平均的には0.5L/kg
- 初期投与量(mg/kg) = 1/2 * [ 目標血中濃度 - 現在の血中濃度(mg/dl) ]
- 30分以上かけて点滴静注
- 血中濃度が不明な場合
- あらかじめ経口投与されていない場合: 初期投与 4-5mg/kg
- あらかじめ経口投与されている場合: 3-4mg/kg
- 最大 250mg
- 6ヶ月~2歳
- 痙攣の誘発の可能性があるため慎重に適応を検討すること。
- 初期量 3-4mg/kgを30分かけて
- 維持量
- 6ヶ月-1歳: 0.4mg/kg/hr
- 1-2歳: 0.8mg/kg/hr
- 2-15歳: 0.8mg/kg/hr
- 15歳以上: 0.6mg/kg/hr
- 投与を推奨しない患者 1. 痙攣既往者、中枢神経系疾患合併例 2. テオフィリン血中濃度の迅速測定が出来ない場合 1. 副作用の既往がある場合 2. テオフィリン徐放製剤を定期内服中で、血中濃度が15ug/mL以上に維持されている場合 3. 使用状況が不明で安全に実施出来るかの判断が困難な患者や状況下での場合
- 徐放剤の開始
- 年長児において通常は 8-10mg/kg/dayで開始
- 目標血中濃度: 5-15ug/mg, 抗炎症作用は10ug/mL以下でも発揮される