起立性調節障害
OD 症状 (起立性調節障害Support Group)
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次に掲げるODの11症状のうち3つ以上当てはまること
-立ちくらみやめまい -起立時の気分不良や失神 -入浴時や嫌なことで気分不良 -動悸や息切れ -朝なかなか起きられず午前中調子が悪い -顔色が青白い -食欲不振 -腹痛 -倦怠感 -頭痛 -乗り物酔い
診断フローチャート
新起立試験法も参照。
治療
生活指導
- 運動療法;毎日の散歩程度の運動をすすめる。
- たとえば 1 日 15 分の歩行。
- 心拍数が 120 を越えない程度の軽い運動(腹筋などの臥位でおこなう運動など)
- 肉体操作;
- 起立時には、いきなり立ち上がらずに、30 秒程かけてゆっくり起立。
- 歩行開始時は、頭位を前屈させれば、脳血流が低下しないので起立時の失神を予防できる。
- 起立中に、足踏みをする。 両足をクロスに交叉する。更に頭を前屈する。
- 規則正しい生活リズムのすすめ
- 夜更かし、朝寝坊をやめる。昼寝をしない。など
- 最も難しいが、強制してストレスにならないようにその子にあわせて指導する。
- 暑い場所は避ける。
- 高温の場所では、末梢血管は動脈、静脈とも拡張し、また発汗によって脱水をおこし、血圧が低下する。入浴は短時間。梅雨、夏場は注意。
- 下半身圧迫装具
- 下半身への血液貯留を防ぎ、血圧低下を防止する装具(弾性ストッキングや OD バンドのような加圧式腹部バンド)は、適切に利用すると効果あり。
- 食事の注意
- OD の子どもは塩辛いものを好まない。循環血漿量を増やすため、やや多めの食塩摂取(食塩 10g~12g)をとる。
西洋薬
- ミドドリン塩酸塩(メトリジン)
- 第1選択薬
- 小学校高学年 4mg 3x MA, 中学生 4mg 2x MA or 6mg 3x MTA, 成人 8mgまで増量可
- 服薬して1時間ほどで徐々に血圧が上昇し、数時間で効果が期待できます。
- 効き目が緩やかな薬なので、服用を開始してから効果が出るまで1~2週間かかると言われています。
- メチル硫酸アメジニウム (リズミック)
- ノルアドレナリンの神経終末への再取り込みを抑制し、交感神経機能を亢進
- INOHにはおすすめしない
- 小学生: 1T 2x MT, 中学生: 2T 3x MT
漢方 ( 起立性調節障害Support Group.より )
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
- 服用: 分3 小学生/5.0g 中学生/7.5g
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 服用: 分3 小学生/5.0g 中学生/7.5g
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
- 服用: 分3 小学生/5.0g 中学生/7.5g
- 真武湯(しんぶとう) 主薬が附子であるため使用注意
- 服用: 分3 小学生/5.0g 中学生/7.5g
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 服用: 分3 小学生/5.0g 中学生/7.5g