新生児黄疸

1999-01-01 00:00 by kcrt

 

間接ビリルビンの上昇

直接ビリルビンの上昇

基本は胆道閉鎖症か、そうでないか。

検査項目

  • マススクリーニング結果を確認
  • 総ビリルビン/直接型ビリルビン
  • TP/Alb, 蛋白分画
  • 血液ガス
  • アンモニア
  • 肝胆道系逸脱酵素(AST, ALT, LDH, ALP, gamma-GTP, Amy/Lip.)
  • 総胆汁酸
    • 生後6~8週まで高値 (40~50μmul/L) を持続し、その後低下し、生後6ケ月で健常成人レベル (<10μmul/L) となる 1
  • 総コレステロール
  • 炎症反応
  • TORCH 症候群検査
  • EBウィルス, IgM-HA, B型肝炎
  • 凝固機能検査(PT, APTT, HPTなど)
  • 血中アミノ酸分析
  • 尿検査(尿中ウロビリノゲン及びビリルビン)
  • ? リポ蛋白分画 (LPXはβとOTHERの間に泳動されるらしい)
  • マス・スクリーニング結果の確認: NICCDの40%は新生児マススクリーニング陽性(ガラクトース、メチオニン、フェニルアラニン高値)
  • 併せてビタミンKの投与を検討
  • 考慮: MRCP, 肝胆道系シンチグラフィ

鑑別

  • 鑑別でまず大事なのは「胆道閉鎖症」か「そうでない」か
  • 直接ビリルビンとともに総胆汁酸・γ-GTPを採血する
    • 総胆汁酸 → 胆道系のうっ滞を直接ビリルビンより鋭敏に反応
    • γ-GTP → 胆道障害があれば上昇
    • γGTのみ正常:PFIC1, 2 (PFIC3は上昇あり)
    • 胆汁酸のみ正常または軽度増加:急性肝不全など重篤な肝障害
    • γGTも胆汁酸も正常:先天性胆汁酸代謝異常症(胆汁酸を作れないため上がらない)、体質性黄疸
      • -> 尿中胆汁酸分析を行い異常胆汁酸を検出する。
  • その他の症状をチェック
    • 神経症状や発達遅延:ミトコンドリア肝症、その他の先天代謝異常症
    • 奇形症候群:Alagille症候群、心奇形による心拍出量低下
      • Alagille - 心臓・目・腎臓・椎骨もチェック
    • 染色体異常:21, 18, 13 トリソミーなど
    • 体重増加不良、低蛋白血症、高アミノ酸血症:シトリン欠損症
    • 膵炎、下痢:進行性家族性肝内胆汁うっ滞症1型

胆道閉鎖症

  • 血中総胆汁酸 (>100μmol/L), γGTP (>100-200 IU/L)、総コレステロール高値, LP-X(+)が認められる。
  1. http://www.jspghan.org/icterus/01/1-1.html 黄疸の乳児を見たら - 日本小児栄養消化器肝臓学会 

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