自己免疫性好中球減少症

1999-01-01 00:00 by kcrt

 

自己免疫性好中球減少症

疫学

  • 好中球による自己抗体ができることにより、好中球減少を来す。
  • 5-15ヶ月で発症することが多い。
  • 自己抗体の検査はいくつかあるが、単一の検査のみであると陽性率は低い。寛解に至ると検出されなくなる。
  • 好中球絶対数は 500-1000/uLのことが多い。1/4の患児では単球が1000/uLを超える。
  • 骨髄は普通か、過細胞(hypercellular)。必ずしも必要でない。
  • 鑑別として、周期性好中球減少症と重症先天性好中球減少症が重要。
    • 周期性好中球減少症: 3-6日間の好中球減少期間を21日周期で繰り返す。症状が21日ごとに起こる。極めて稀。
    • 重症先天性好中球減少症: 1ヶ月までに重症感染症を来す。

治療

  • 抗体の消失と同時に自然寛解する。
  • 発症から17ヶ月程度で寛解することが多い。
  • 好中球減少に対する治療は通常必要ない。
  • 感染を起こさない事も多い。
  • G-CSFの投与は通常必要ない。

紹介状

 平素より大変お世話になっております。XXXXXXちゃんは、自己免疫好中球減少症のため、当院フォロー中の患児です。
 血液検査上、好中球が目視でXX %であり、また、検査で抗好中球抗体陽性であり上記と診断しております。
 感染時にはある程度の好中球増加は認められますので細菌感染が重症化することは少ないとの報告が多いようですが、今後発熱の際は細菌感染症の可能性を考えて早めの採血を含めた受診、抗生剤加療についてお話しいたしました。今後感染を繰り返すようなら抗生剤予防内服も視野に入れ、少なくとも自然寛解し好中球が回復するまでは当科外来で引き続きフォロー予定としています。
 貴院受診の際に御参考にしていただければと思い情報提供させていただいた次第です。不明な点がございましたらご連絡いただければ幸いです。今後とも宜しくお願い申しあげます。

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