ハチ毒アレルギー
- アレルギー 2018(2) Vol. 67, 89-97p
原因
- ハチ毒に対するIgEを介したアナフィラキシー
- IgEを介さず、多量のハチ毒注入による外因性ヒスタミンによる影響
- スズメバチおよびアシナガバチの主要アレルゲンはフォスホリパーゼA1, Antigen 5などで共通抗原性がある。
- ミツバチの主要なアレルゲンはフォスフォリパーゼA2やmelittinなどで他種のハチ毒との共通抗原性は低い。
検査
- ImmunoCAP, AlaSTATによるハチ毒特異的IgEの検査が有用。
- 刺傷直後・かなりの年数が経過している場合は陰性となることがある。
- 刺傷直後は特異的IgE抗体が一過性に消費されるため、数週間後に再度検査する
- 年数がたつと、産生が時間とともに減少するため。
刺傷とアナフィラキシー
- 刺傷によりlocal large reaction(刺傷部位より一関節以上離れたところまで腫れること)があった場合、再刺傷で10-20%に全身症状
- ハチ毒特異的IgE陽性でも、再刺傷で全身症状が出現するのは10-17%
治療
- エピペン処方
- アメリカ・イギリス・ドイツ・カナダではアレルゲン免疫療法が標準的治療としてガイドラインにも推奨されている