新起立試験法
検査方法
検査場所・時刻
- 静かな点滴室、または検査専用の部屋で実施。外来処置室など緊張する場所は避ける。
- ベットは通常の診察台の高さや固さがよい。
- 検査は午前9:00~12:00に実施する。
- 午後検査結果が正常化することがある。
用意するもの
- 水銀血圧計、聴診器、コッヘル、ストップウオッチ、心電図、蘇生セット。
- 年令、体重、身長を記録する。
- 起立検査中は突然の失神発作に対応できるようにスタッフが付き添う。
- 起立1分以後の血圧・心拍測定は自動血圧計でも可能
患者への説明
- 検査の手技を説明し、痛みのない検査であることを十分に告げる。
- 起立時の自覚症状(立ちくらみ、眼前暗黒感や白濁感、頭痛、動悸、倦怠感)をよく覚えておくように指示する。検査終了後、自覚症状を聴取する。
起立試験の手順
- 安静臥位10分間を保つ。その間に、水銀血圧計を右上腕にセットする。可能な限り、四肢誘導心電図を装着する。
- 安静臥位10分が経過した後、聴診法により、収縮期/拡張期血圧を3回測定し、中間値の収縮期血圧を決定する。さらに脈拍数を測る。
- 血圧計のカフに送気し収縮期血圧(中間値)にする。コッヘルで血圧計のゴム管をクリップして固定する。(この時、聴診器ではコロトコフ音はわずかに聴取できるか、できないかの状態にする)
- 聴診器を腕に当てたまま(あるいはテープで固定する) ストップウオッチをスタートさせ、同時に患者に起立させる。この時に聴診器は耳に当てておく
- コロトコフ音が、一旦、聞こえなくなるが、再び聞こえ始めた時点でストップウオッチを止める。ウオッチの示した時間(秒)を記録する。これが血圧回復時間に当たる。
- コッヘルを外してエアーを解放する。
- 起立後、1,3,5,7,10分における収縮期/拡張期血圧、脈拍を測定する。