耐性菌

1999-01-01 00:00 by kcrt

 

耐性菌

Ambler 分類

  • A - ペニシリナーゼ
  • B - メタロβ-ラクタマーゼ 活性部分に亜鉛などを含んでいる
  • C - セファロスポリナーゼ
  • D - オキシリナーゼ
阻害剤名称 class A class B class C class D
CVA    
SBT    
TAZ    
BA      
EDTA      

ESBLs, MBL, AmpC

http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM1010_04.pdf

  • ESBL - Extended-spectrum beta-lactamase
  • metallo beta-lactamase
  • AmpC beta-lactamase

腸内細菌, P. aeruginosa, Acinetobacter baumanniなどに認める。多くはプラスミド性で菌株・菌腫を超えて伝達される。

検査方法
  • CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)法
  • DDST(Double Disc Synergy Test)法
  • 遺伝子検査
感受性
酵素 Ambler分類 ペニシリン系 1st Ce. 2nd Ce. 3rd Ce. 4th Ce. モノバクタム セファマイシン カルバペネム 活性阻害      
ABPC, PIPC CEZ CTM CTX, CAZ CPR, CFPM AZT, CRMN CMZ, FMOX IPM, MEPM, BIPM, DRPM CVA BA MPA EDTA    
ペニシリナーゼ A R S S S S S S S + - - -
セファロスポリナーゼ C R R R(S) S S S S S - + - -
ESBLs A R R R R(S) R(I) R S S + - - -
AmpC C R R R R(I) R(I)1) R(I) R S(I) - + - -
MBL B R R R R R R(I) R R(S) - - + +
KPC A R R R R(I) R(I) R R R(I) ± + - -
OXA D R R R R R R R R(I) ± - - -
ESBL
  • Class A β-ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)が突然変異でいろんな抗生剤を分解できるようになったもの。
  • カルバペネム, オキサセフェムは分解できないので治療に用いることが出来る。
  • セファマイシン(CMZ)も分解できないので治療に用いることが出来ると考えられるが現時点では有効なエビデンスはない。そしてセファマイシン耐性ESBLも増えてきている。
  • カルバペネムにも耐性を占めすKPCというのも出てきている。
AmpC
  • セファマイシンにも耐性
  • クラブラン酸では阻害されない
  • AmpC自体を産生する細菌はたくさんいる
  • Enterobacter, Citrobacter, Serratiaは持っている可能性が高い
  • ベータラクタム剤の暴露を受けると誘導(もしくは高産生株が選択?)され、大量にAmpCを作るようになる→臨床的にも耐性へ
  • ペニシリン, ABPC, CEZ, セファマイシン(CMZ), カルバペネム→AmpCを誘導しやすい
  • CTX, CTRX, CAZ, CFPN, AZT→AmpCを誘導しにくい
  • が、一旦誘導されると全て耐性を示す
  • CFPM, カルバペネムはAmcP過剰産生菌にも効果有り

Hib・肺炎球菌

Hib

  ABPC ABPC/SBT CTM CTX
BLNAS o o o o
BLPAR x o (o) o
BLNAR x x x o
BLPACR x x x o
  • Beta-Lactamase Negative/Positive Ampicillin/Amoxicilin-Clavulanate Sensitive/Resistant

肺炎球菌

PBP(Penicillin-binding protein)関連遺伝子の変異

ABs 適応 S I R
PC(p.o.) - -0.06 0.125-1 2-
PC(div.) 髄膜炎以外 -0.06 - 0.12-
髄膜炎 -2 4 8-  
AMPC 髄膜炎以外 -2 4 8-
CTX, CTRX 髄膜炎以外 -1 2 4-
髄膜炎 -0.5 1 2-  
  • RだからABPCを使えないわけではない

感受性があっても耐性と判断すべき場合

  • コアグラーゼ陰性ブドウ球菌は(MICが低くても)セファロスポリンが効果なく、VCMが必要な場合が多い。ただし、メチシリン(or オキサシリン)に対するMIC ≦ 0.25ug/mLの時はCEZの効果有り
  • Salmonella typhi/paratyphiには第1・2世代のセファロスポリン・アミノグリコシドは効果がない。狭域ペニシリン(感受性あれば)か第3世代セフェムを使用する。
  • Salmonella typhy/paratyphyのナリジクス酸感受性が耐性(MIC ≧32)の時はキノロン感受性となっていても臨床的に効果なし

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