nag_β2mg

1999-01-01 00:00 by kcrt

 

尿中NAG

  • 細胞内のライソソーム中にある糖タンパク分解酵素
  • 2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコース残基を加水分解
  • 人体に広く分布しているが腎臓では特に近位尿細管に多く含まれている
  • 正常では近医尿細管上皮細胞よりエキソサイトーシスで極少量排出されている
  • 分子量: 110-140kDaと大きく、糸球体基底膜を通過することができず、血清NAGが尿中に出ることはほとんどない。
  • 尿細管障害の程度の軽い時期から上昇する。
  • すでにBUNやCreが上がってGFRが低下しているような状態では上昇してしまっているのであてにならない
  • 逆に高度すぎて尿細管上皮が全部ダメになっていれば定値になる。
  • 前立腺液中NAGは極めて高値であり成人男性ではコンタミに注意
  • 日内変動: 早朝に高く、日中〜夜間にかけて低くなる
  • pH > 8 or pH <4の尿では失活による見かけ上低値に注意
  • 室温で3日で活性が半減
  • 基準値: 1.6-5.8U/gCre

尿中β2MG

  • 99個のアミノ酸から成る非糖低分子蛋白
  • MHC class IのL鎖で、全身ほぼすべての有核細胞表面に提示されている
  • 分子量は 11800Daの低分子量蛋白で糸球体を自由に通過する
  • 正常では近位尿細管で99.8%が再吸収される
  • 近位尿細管障害で再吸収が低下して尿中排泄が増加する
  • 多発性骨髄腫、膠原病、感染症など血清β2MGが4.5mg/L以上となると尿中排泄も増加する
  • pH 5.5以下では変性しやすく偽性低値を示す。精密な測定が必要な場合は重曹の内服を行なってアルカリ化する。
  • 基準値
    • 血清 0.90-2.00mg/L
    • 尿: 20-194ug/gCre

α1MG

  • 分子量 33kDaの低分子量蛋白
  • IgAと共有・非共有結合している。そのためIgA高知で上昇することもある。
  • β2MGと同様の腎内動態であるがより安定であり尿pH, 凍結・融解の影響を受けないため海外ではこちらが好まれている。
  • 基準値
    • 血清: M 12.5-25.5, F: 11.0-19.0 mg/L
    • 尿: M 1.0-15.5, F: 0.5-9.5 mg/L
    • or < 6.0mg/gCre

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