PTH
- | パラトルモン | カルシトニン | VD |
---|---|---|---|
Caを | ↑ | ↓ | ↑ |
Pを | ↓ | ↑ | ↑ |
- 基準値
- intact PTH: 10~65(pg/mL)
- whole PTH: [血漿]9~39(pg/mL)
構造
- 84個のアミノ酸からなる
- 副甲状腺細胞内でプレプロPTHとして合成され、粗面小胞体でプロPTHとなる。
- プロPTHは分解されてPTHとなり、血中でN末端側のアミノ酸が34個がN-PTHに、C末端側のアミノ酸39個がC-PTHとなる。
- PTH は 1-84PTH とも呼ばれる。
- intact PTHは、当初1-84PTHを測定するものであった。しかし、intact PTHとして測定しているものの中に7-84PTHが混ざっていることがわかった。7-84PTHは透析患者などで増加しており、また生理活性を持たないためintact PTHの値がPTH作用と乖離する理由となっていた、
- そのため、1-84 PTHのみを測定するwhole PTHという検査方法が生まれた。
- intact PTH = whole-PTH x 1.7
- 高感度PTH, 高濃度PTH: C-PTHを測定する。測定方法の違いで高感度は副甲状腺機能低下症の診断に、高濃度は副甲状腺機能亢進症に使用できる。(obsoleteな検査方法)
- PTHとN-PTHが生理活性を持つ。
調整と作用
- 副甲状腺細胞膜にCa感受性受容体が存在し、PTH分泌を調整している。
- 骨芽細胞に作用して破骨細胞活性化因子を放出し、骨砕簿の活性化と増殖を行う。それにより、血中にCa, Pは増える。
- 腎臓に対して、Ca・Hの再吸収を促進し、P・HCO~3~^-^の再吸収を抑制する。結果的にCaは増え、Pは減り、(AG正常の)アシドーシスになる。HCO3-の減少を補完するため高Cl血症となる。RTA type IIに似ている。
- ビタミンDの活性化を促進する。
- また、Caが増えると腎の尿濃縮作用抑制が起こり、多尿を来す。